はじめに:PayCAS Mobileとは?
キャッシュレス決済端末の導入を検討している事業者の皆様へ
現代の店舗運営において、キャッシュレス決済の対応は顧客満足度向上と売上アップに直結する重要な要素となっています。特に、2025年4月の訪日外国人数は390万人を超え、前年同月比では28.5%増となり、過去最高を記録している中、インバウンド需要への対応も必須となっています。
PayCAS Mobileは、モバイル型オールインワン決済端末で、プリンタ・各種リーダーを内蔵しており、この1台でクレジットカード、QR決済、電子マネーに対応する革新的なソリューションです。
この記事の要約
- PayCAS Mobileは1台で30種類以上の決済手段に対応
- 特別セットプランなら端末代78,800円が無料
- クレジットカード決済手数料は最安2.48%〜
- 4年間の端末保証付き
- ソフトバンクSIM内蔵で通信環境不要
PayCAS Mobileの基本情報
サービス概要
PayCAS Mobileはモバイル型オールインワン決済端末で、プリンタ・各種リーダーを内蔵しており、この1台でクレジットカード、QR決済、電子マネーに対応します。ソフトバンクのSIMを搭載しているため、有線LANやWi-Fi環境がない場所でも持ち運んで決済が可能です。
提供会社と運営体制
項目 | 詳細 |
---|---|
提供会社 | PayPay株式会社・SB C&S株式会社 |
サービス開始 | 2022年 |
端末メーカー | 飛天ジャパン |
通信キャリア | ソフトバンク(SIM内蔵) |
決済代行 | SBペイメントサービス株式会社 |
対応決済ブランド一覧
PayCAS Mobileは業界トップクラスの30種類以上の決済ブランドに対応しています。
クレジットカード(7種類)
- VISA
- Mastercard
- JCB
- American Express
- Diners Club
- DISCOVER
- 銀聯(UnionPay)
電子マネー(16種類)
- 楽天Edy
- iD
- nanaco
- WAON
- QUICPay
- 交通系IC(9種類):Suica、PASMO、ICOCA、SUGOCA、TOICA、manaca、PiTaPa、nimoca、はやかけん
QRコード決済(24種類以上)
- PayPay
- 楽天ペイ
- d払い
- au PAY
- メルペイ
- J-Coin Pay
- ゆうちょペイ
- WeChat Pay
- Alipay
- その他多数
料金体系・手数料詳細
料金プラン比較表
項目 | 中小事業者応援プログラム | 特別セットプラン | 通常プラン |
---|---|---|---|
端末代金 | 無料 | 無料 | 78,800円 |
月額利用料 | 1,980円 | 1,980円 | 4,290円 |
VISA・Mastercard | 2.48% | 2.80% | 3.24% |
JCB・AMEX・Diners | 2.48% | 3.24% | 3.24% |
PayPay | 2.80% | 2.80% | 3.24% |
電子マネーオプション | +1,020円/月 | +1,020円/月 | +1,020円/月 |
違約金 | 4年未満解約時発生 | 4年未満解約時発生 | なし |
決済手数料詳細
最もお得な中小事業者応援プログラム
新登場した【中小事業者応援プログラム】は特別セットプランよりもさらにお得な決済手数料率で PayCAS Mobile を利用することができる制度です。
適用条件:
- 初めてクレジットカード決済を導入すること
- 中小企業庁が定める中小企業の定義に該当すること
- 上場企業や大企業の関連会社、フランチャイズ提携先に該当しないこと
- Visa/Mastercardの総額が年間2,500万円未満であること
手数料計算例: 月商100万円の店舗で、VISA決済が80%の場合
- 中小事業者応援プログラム:80万円 × 2.48% = 19,840円
- 通常プラン:80万円 × 3.24% = 25,920円
- 年間差額:72,960円の節約
入金サイクル・振込手数料
項目 | 詳細 |
---|---|
入金サイクル | 月2回(15日締め・月末締め) |
振込手数料 | 無料 |
最低振込金額 | 設定なし |
振込口座 | 全国の金融機関対応 |
【月2回の振込】・1回目→当月15日締め、当月末振込・2回目→当月末締め、翌月15日振込となっており、キャッシュフローの改善に貢献します。
PayCAS Mobileの特徴・メリット
1. オールインワン設計による業務効率化
プリンタ・各種リーダーを内蔵しており、この1台でクレジットカード、QR決済、電子マネーに対応することで、レジ周りの機器を大幅に削減できます。
従来の課題と解決策:
従来の問題 | PayCAS Mobileによる解決 |
---|---|
複数端末で操作が複雑 | 1台ですべての決済に対応 |
レジ周りが煩雑 | スマートなオールインワン設計 |
配線が多く設置困難 | ワイヤレス・コードレス運用 |
決済別の管理が必要 | 一元管理で効率化 |
2. モバイル対応による活用シーンの拡大
ソフトバンクのSIMを搭載しているため、有線LANやWi-Fi環境がない場所でも持ち運んで決済が可能です。
活用事例:
- キッチンカー・移動販売:他店のトラックが数台並ぶことが多いのですが、支払い手段が多い当店を選んでいただけて、決済回数はかなり増えました
- 人力車・観光業:キャッシュレス決済がPayCAS Mobileに一本化されたことと、店舗用控えを俥夫に渡せるようになったことなどにより集計作業が楽になり、数字が合わないこともほぼなくなりました
- イベント出店:電源・通信環境不要で即座に決済開始
- デリバリー・出張サービス:顧客先での決済完結
3. 高いセキュリティと安定性
セキュリティ機能:
- PCI DSS準拠の高度なセキュリティ
- EMV対応のIC決済
- タッチ決済(NFC)対応
- 端末暗号化による情報保護
保証・サポート体制:
- PayCAS Mobile端末には4年間の端末保証が付いています。端末到着日から4年間、自然故障(メーカーの故障診断に基づく)の場合、無料修理を行います
- 24時間365日のサポート体制
- 専用コールセンターによる技術支援
4. 豊富な拡張機能
OSはAndroidを搭載しているため、アプリでさまざまな機能を追加できます。たとえば勤怠管理やPOSレジ、免税対応、モバイルオーダーなど、各業種に適した機能があげられます
追加可能な機能:
- POSレジシステム
- 在庫管理
- 顧客管理(CRM)
- 売上分析・レポート
- 免税対応
- 多言語対応
- 勤怠管理
実際の利用者の評判・口コミ
良い評判
決済速度・操作性について: PayCAS Mobileは、タッチの反応が良く、決済スピードも早いです
pay cas mobileはめちゃくちゃ早い。プリントアウトまでも早い。感動です
業務効率化について: 今までは、現金、PayPay、クレジットカードの売上を別々で確認していましたが、PayCAS Mobileの導入でキャッシュレス決済の管理が一元化されて楽になりました
以前はQR決済のブランドごとに管理する必要があったのが、PayCASを通して一括管理する形になり、確認や集計の手間がだいぶ削減されましたね
コスト面について: クレジットカードの利用者が多いので、今まで使っていた端末より決済手数料がおトクなのもメリットに感じています
注意点・デメリット
契約期間について: PayCAS Mobileの端末が無償で利用できる「PayPayからのお申込み限定特別セットプラン」を契約した場合、短期間で解約すると下記の違約金が発生します
違約金一覧:
- 1年未満:78,800円
- 1年以上2年未満:59,400円
- 2年以上3年未満:39,600円
- 3年以上4年未満:19,800円
電子マネーオプション: PayCAS Mobile は、クレジットカード決済やQRコード決済は基本料金で利用することができますが、電子マネー決済に対応させるためには別途オプション料金が必要です
主要競合サービスとの比較
総合比較表
サービス名 | PayCAS Mobile | Square | stera pack | スマレジ・PAYGATE |
---|---|---|---|---|
端末代金 | 無料※ | 7,980円〜 | 無料※ | 無料※ |
月額費用 | 1,980円〜 | 0円 | 0円 | 3,300円〜 |
CC手数料 | 2.48%〜 | 3.25% | 2.70%〜 | 2.90%〜 |
対応ブランド数 | 30種類以上 | 約20種類 | 約30種類 | 約25種類 |
持ち運び | ○ | ○ | ○ | ○ |
プリンター内蔵 | ○ | ○(一部) | ○ | ○ |
通信環境 | SIM内蔵 | Wi-Fi必要 | SIM内蔵 | Wi-Fi必要 |
※条件付き無料
詳細比較分析
1. Square(スクエア)との比較
スクエアターミナル最大の特徴は、決済手数料以外の費用がいっさい発生しないことですが、PayCAS Mobileに比べると対応できる決済方法の種類が少ないというデメリットもあります
PayCAS Mobileの優位点:
- より多くの決済ブランドに対応
- SIM内蔵でWi-Fi不要
- 4年間の長期保証
- より低い決済手数料(条件により)
2. stera packとの比較
stera packは三井住友カードとGMOが提供するサービスで、初期費用無料が魅力ですが、PayCAS Mobileは以下の点で優位性があります:
- 通信の安定性:SIM内蔵による安定した通信
- サポート体制:PayPayグループによる充実したサポート
- 拡張性:Androidベースの豊富なアプリ対応
導入プロセス・設定方法
申込みから利用開始までの流れ
- 申込み(オンライン)
- PayPay公式サイトから申込み
- 必要書類のアップロード
- 審査開始
- 審査(1〜2週間)
- 各決済サービスの審査
- 各決済サービスの審査が必要になりますので、ご利用開始までに1カ月半程度かかります
- 端末発送・設定
- 端末の到着
- 初期設定(10〜20分)
- 決済テスト
- 利用開始
- 従業員への操作説明
- 本格運用開始
必要書類一覧
法人の場合:
- 登記簿謄本(発行から3ヶ月以内)
- 代表者の本人確認書類
- 銀行口座の通帳またはキャッシュカード
個人事業主の場合:
- 本人確認書類
- 開業届または営業許可証
- 銀行口座の通帳またはキャッシュカード
設置・設定のポイント
端末設置場所の選定:
- 顧客と店舗スタッフの両方が操作しやすい位置
- 電源アクセスが良好な場所(充電用)
- 通信状況の確認(アンテナ表示)
スタッフトレーニング:
- 基本操作の習得(30分程度)
- エラー対応方法の確認
- 日締め処理の手順確認
業種別活用事例
飲食業での活用
メリット:
- テーブル会計の実現
- 注文から決済までの一元化
- 外国人観光客への対応強化
実際の声: 【飲食業】:決済の集計が簡単になり、クレジットカードの手数料の削減に貢献
小売業での活用
効果:
- レジ待ち時間の短縮
- 現金管理業務の軽減
- 売上データの自動集計
サービス業での活用
美容業界での評価: 【美容室】:コードレスでテーブル会計ができ、顧客満足度がUP
移動サービス業: 【タクシー】:高齢ドライバーでも操作しやすく、全車両への導入が可能
観光・インバウンド対応
【観光業】:インバウンド需要に対応し、外国人観光客からの評価が向上
対応決済:
- WeChat Pay(中国)
- Alipay(中国)
- 銀聯カード(中国)
- 各種国際ブランドクレジットカード
よくある質問(FAQ)
Q1. 通信環境は別途用意が必要ですか?
PayCAS Mobileを申込みとは別に、通信環境を用意する必要はありますか?いいえ。ソフトバンクのSIMに対応しているため、別途通信環境をご用意いただく必要はございません。通信費は月額費用に含まれています
Q2. 電子マネーは後から追加できますか?
電子マネーのオプションは、クレジットカード決済・QRコード決済の契約後に追加できますか?はい、追加することができます。月額利用料は、電子マネーを追加した申込月の2カ月後から発生し、その翌月のご請求分から変更となります
Q3. 業種別のお得なプランはありますか?
業種によっておトクなプランはありますか?保険医療機関向けプラン、クリーニング業種プラン、ホテルプラン(対象外あり)をご用意しております
Q4. 複数の決済サービスがある場合の売上金は?
売上金は決済サービスごとに別々ではなく、PayCAS経由の決済はまとめて入金されます。これにより、売上管理が大幅に簡素化されます。
Q5. 故障時の対応は?
4年間の無料保証期間中は、自然故障の場合は無料修理対応。さらに有料オプションで不慮の事故も保証対象とする「あんしんプラス」も利用可能です。
導入時の注意点・検討ポイント
契約前に確認すべき事項
1. 長期利用前提の料金設計
- 4年未満の解約で違約金発生
- 長期利用でコストメリット最大化
- 事業計画との整合性確認
2. 電子マネーオプションの必要性
- 基本プランにはクレジット・QRのみ
- 電子マネー追加は月額1,020円
- 顧客層の決済傾向分析が重要
3. 審査期間の考慮
- 利用開始まで約1.5ヶ月
- 繁忙期前の早めの申込みが推奨
- 仮審査結果は早期に通知
導入効果を最大化するコツ
1. スタッフ教育の徹底
- 操作方法の統一
- トラブル対応手順の共有
- 定期的な振り返り実施
2. 顧客への周知
- 店頭ポスターでの告知
- 対応決済ブランドの明示
- 外国語対応の検討
3. 売上データの活用
- 決済データによる顧客分析
- 人気商品・時間帯の把握
- マーケティング施策への反映
まとめ:PayCAS Mobileを選ぶべき事業者
PayCAS Mobileが最適な事業者の特徴
✅ こんな事業者におすすめ
- 長期的なキャッシュレス対応を検討している
- 4年以上の継続利用予定
- 安定した売上がある
- 設備投資への理解がある
- 多様な決済手段への対応が必要
- インバウンド顧客が多い
- 幅広い年齢層の顧客がいる
- 顧客満足度向上を重視する
- モバイル決済のニーズがある
- 移動販売・出張サービス
- イベント出店が多い
- 店舗外での決済機会がある
- 運用効率化を重視する
- レジ周りをスッキリさせたい
- 決済管理を一元化したい
- スタッフの負担を軽減したい
導入を慎重に検討すべきケース
⚠️ 以下の場合は慎重な検討が必要
- 短期間での利用予定(4年未満)
- 現金決済中心の業態
- 決済手数料よりも月額費用を重視
- 既存システムとの連携が複雑
最終的な判断基準
PayCAS Mobileは、総合的なコストパフォーマンスと豊富な機能性を兼ね備えた決済端末として、多くの事業者にメリットをもたらします。特に以下の点で優位性があります:
- 業界最安水準の決済手数料(中小事業者応援プログラム適用時)
- オールインワン設計による運用効率化
- 充実したサポート・保証体制
- 将来の事業拡大への対応力
キャッシュレス決済の導入は、単なるコストではなく売上向上と業務効率化への投資として捉えることが重要です。PayCAS Mobileは、その投資効果を最大化できる優秀なソリューションの一つといえるでしょう。
導入検討の次のステップ
- 無料相談の活用:PayPay公式サイトでの詳細確認
- 競合比較の実施:他社サービスとの詳細比較
- 事業計画との整合性確認:ROI計算とリスク評価
- 申込み・審査開始:必要書類の準備と申込み手続き
適切なキャッシュレス決済端末の選択により、あなたの事業がさらなる成長を遂げることを期待しています。
※本記事の情報は2025年6月時点のものです。最新の料金やサービス内容については、公式サイトをご確認ください。