キャッシュレス決済の導入を検討している事業者の方にとって、決済サービスの審査は大きな関心事です。特にSquare(スクエア)は、最短即日で審査が完了し、初期費用や月額費用が無料というメリットから、多くの事業者に選ばれています。
しかし、「Squareの審査は本当に通りやすいのか?」「審査に落ちる原因は何か?」「どんな準備をすれば良いのか?」といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事の結論:
- Squareの審査は他社と比較して通りやすい
- 最短即日〜3営業日で審査結果が判明
- 書類提出は基本不要(追加で求められる場合あり)
- 個人事業主でも開業届なしで申込可能
本記事では、Squareの審査について、実際の体験談や最新情報を交えながら詳しく解説します。
Squareとは?基本情報とサービス概要
Square(スクエア)は、アメリカのBlock社(旧Square社)と三井住友カードが業務提携して日本で展開している決済サービスです。
Squareの主な特徴
項目 | 内容 |
---|---|
初期費用 | 4,980円〜(決済端末代のみ) |
月額費用 | 無料 |
決済手数料 | 2.5%〜3.75% |
入金サイクル | 最短翌営業日 |
対応決済 | クレジットカード、QRコード、電子マネー |
審査期間 | 最短即日〜3営業日 |
対応決済ブランド
クレジットカード
- Visa
- Mastercard
- JCB
- American Express
- Diners Club
- Discover
QRコード決済
- PayPay
- d払い
- 楽天ペイ
- au PAY
- メルペイ
- WeChat Pay
- Alipay+
電子マネー
- 交通系IC(Suica、PASMO等9種類)
- QUICPay
- iD
Squareの審査の流れと期間
審査の4つのステップ
STEP1:アカウント作成(所要時間:5分)
公式サイトからメールアドレスとパスワードを設定してアカウントを作成します。
STEP2:基本情報の入力(所要時間:10分)
以下の情報を入力します:
- 事業者情報(氏名、住所、電話番号)
- 事業内容(業種、店舗情報)
- 銀行口座情報
STEP3:審査開始(自動審査)
入力された情報をもとに、Squareのシステムが自動的に審査を行います。
STEP4:審査結果通知
メールで審査結果が通知されます。
審査期間の詳細
カードブランド | 審査期間 | 備考 |
---|---|---|
Visa・Mastercard・American Express | 最短即日〜2営業日 | 基本審査 |
JCB・Diners Club・Discover | 4〜7営業日 | 株式会社ジェーシービーによる別途審査 |
QRコード決済(PayPay等) | 15〜30日 | 各QR決済事業者による個別審査 |
Squareの審査が通りやすい理由
1. 途上審査重視のシステム
Squareは申込時の審査を簡略化し、利用開始後の取引状況を重視する「途上審査」を採用しています。これにより、従来の決済サービスで審査に通らなかった事業者でも利用できる可能性があります。
2. 書類提出が基本不要
他社では申込時に以下の書類提出が必須の場合が多いですが、Squareでは基本的に不要です:
一般的に必要とされる書類
- 登記簿謄本(法人の場合)
- 開業届(個人事業主の場合)
- 営業許可証
- 本人確認書類
3. 自動審査システム
人的な審査プロセスを最小限にし、システムによる自動審査を採用することで、審査時間の短縮と一定の基準での公平な審査を実現しています。
審査に必要な情報と書類
基本的な入力項目
個人事業主の場合
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 業種
- 屋号(ある場合)
- 店舗住所
- 銀行口座情報
法人の場合
- 会社名
- 代表者氏名
- 会社住所
- 電話番号
- 法人番号
- 業種
- 設立年月日
- 銀行口座情報
追加で求められる可能性のある書類
審査の過程で、以下の書類の提出を求められる場合があります:
個人事業主向け
書類名 | 対象者 | 備考 |
---|---|---|
開業届 | 税務署に提出済みの場合 | 最も有効な証明書類 |
確定申告書 | 事業実績がある場合 | 事業の実態証明 |
営業許可証 | 許可が必要な業種 | 飲食店営業許可等 |
各種資格証明書 | 有資格者サービス | 美容師免許、調理師免許等 |
名刺 | 事業実態の証明 | 屋号や連絡先が記載されたもの |
メニュー表・価格表 | サービス内容の証明 | 実際に使用しているもの |
過去の請求書・納品書 | 取引実績の証明 | 事業の継続性を示す |
法人向け
- 登記簿謄本(発行から6ヶ月以内)
- 営業許可証(該当業種の場合)
- 代表者の本人確認書類
開業届がない場合の対処法
個人事業主で開業届を提出していない場合でも、以下の書類で代替可能です:
代替書類の例
- 広告やチラシ
- メニュー表や価格表
- 名刺
- 過去の取引に関する書類(請求書、注文書、納品書等)
- 各種ライセンス証明書
- ウェブサイトのURL(事業内容が分かるもの)
審査に落ちる主な原因と対策
審査に通りにくい業種・サービス
特定継続的役務提供
以下の7業種で一定の条件を超える場合、審査が厳しくなります:
業種 | 条件 |
---|---|
エステティック | 期間1ヶ月超 かつ 金額5万円超 |
美容医療 | 期間1ヶ月超 かつ 金額5万円超 |
語学教室 | 期間2ヶ月超 かつ 金額5万円超 |
家庭教師 | 期間2ヶ月超 かつ 金額5万円超 |
学習塾 | 期間2ヶ月超 かつ 金額5万円超 |
結婚相手紹介サービス | 期間2ヶ月超 かつ 金額5万円超 |
パソコン教室 | 期間2ヶ月超 かつ 金額5万円超 |
その他審査が厳しい業種
- 金融関連サービス
- 投資・投機関連
- アダルト関連
- ギャンブル関連
- 宗教関連
- 政治関連
審査落ちの主な原因
1. 情報不備・虚偽申告
- メールアドレスの間違い
- 住所や電話番号の不正確な記載
- 業種選択の誤り
- 虚偽の情報入力
2. 事業実態が不明確
- ウェブサイトがない
- 連絡先が不明確
- 事業内容が分からない
- 営業実績が確認できない
3. 追加書類への未対応
- 提出依頼メールの見落とし
- 書類提出期限の超過
- 不適切な書類の提出
4. 金融事故歴
- 過去の決済トラブル
- 反社会的勢力との関係
- 法的問題の存在
審査通過率を上げる対策
1. 正確な情報入力
- メールアドレスを再確認
- 住所は正式名称で記載
- 業種は最も近いものを選択
- 連絡先は確実に繋がるものを記載
2. 事業実態の明確化
- ウェブサイトの作成
- 事業内容の詳細説明
- 連絡先の明記
- 料金体系の記載
- 実績・事例の掲載
- Googleマイビジネスへの登録
- 店舗情報の登録
- 営業時間の設定
- 口コミの獲得
3. 必要書類の事前準備
事前に以下の書類を準備しておくことで、追加提出依頼があった場合に迅速に対応できます:
チェックリスト
- [ ] 本人確認書類(運転免許証等)
- [ ] 開業届または事業実態を示す書類
- [ ] 営業許可証(該当する場合)
- [ ] 登記簿謄本(法人の場合)
- [ ] 銀行口座の通帳コピー
4. メール確認の徹底
- 審査結果やご追加書類提出依頼はメールで届きます
- 迷惑メールフォルダも確認
- 「[email protected]」からのメールを確認
審査に関する体験談・口コミ
審査通過事例
美容室経営者(愛知県・男性)
実店舗があってホームページとGoogleマップ等に掲載がしてあれば、問題なく審査は通ると思います。審査の対応速度は早かったと思います。
導入サービス:Squareリーダー / 総合評価:9.0/10.0
個人事業主(ECサイト運営)
趣味で運営しているECサイトを「個人事業主」として登録したところ、登録完了と同時程度のタイミングで「Squareアカウント承認完了」のメールが到着しました。本人確認書類の提示もありませんでした。
審査期間の実例
事業形態 | 業種 | 審査期間 | 結果 |
---|---|---|---|
個人事業主 | ECサイト | 即日 | 承認 |
法人 | 実店舗販売 | 1〜2営業日 | 承認 |
個人事業主 | サービス業 | 当日 | 承認 |
Squareの決済手数料【2025年最新情報】
基本の決済手数料
対面決済(中小企業向け優遇料率)
2025年1月16日より、中小企業向けの優遇料率が全カードブランドに拡大されました。
カードブランド | 手数料 | 従来料率 | 削減率 |
---|---|---|---|
Visa・Mastercard | 2.5% | 3.25% | 約23%削減 |
JCB・American Express | 2.5% | 3.25% | 約23%削減 |
Diners Club・Discover | 2.5% | 3.25% | 約23%削減 |
優遇料率の適用条件
- 日本政府が定める中小企業の定義に該当
- 上場企業や企業グループに属さない
- 年間キャッシュレス決済額が3,000万円未満
- 新料金プランを選択
その他の決済手数料
決済方法 | 手数料 |
---|---|
QRコード決済 | 3.25% |
電子マネー | 3.25% |
非対面決済(カード情報手入力) | 3.75% |
オンライン決済(eコマースAPI) | 3.6% |
他社との手数料比較
サービス名 | 対面決済手数料 | 月額費用 | 初期費用 |
---|---|---|---|
Square | 2.5%〜 | 無料 | 4,980円〜 |
エアペイ | 3.24%〜 | 無料 | 無料 |
楽天ペイ | 3.24%〜 | 無料 | 無料 |
PayPay | 2.95%〜 | 無料 | 無料 |
審査に落ちた場合の対処法
1. 原因の特定
審査に落ちた場合、まずはSquareサポートに連絡して原因を確認しましょう。
Squareサポート連絡先
- 電話:0120-117-042(年末年始除く10:00〜18:00)
- メール:公式サイトのお問い合わせフォーム
2. 情報の見直しと修正
- 申込情報の見直し
- 事業実態の明確化
- 必要書類の準備
- ウェブサイトの整備
3. 再申請の準備
Squareでは一度審査に落ちると同じメールアドレスでの再申請はできません。
再申請時の注意点
- 新しいメールアドレスを使用
- 前回の問題点を改善
- 十分な準備期間を設ける
4. 他社サービスの検討
Squareで審査に通らない場合、以下のサービスを検討してみてください:
エアペイ(Airペイ)
- リクルートが提供
- 国内企業で審査基準が異なる
- iPad無料キャンペーン実施中
楽天ペイ
- 楽天グループの決済サービス
- 楽天市場出店者は優遇あり
PayPay for Business
- PayPay直接契約
- QRコード決済に特化
- 最短10分審査(QRコードタイプ)
業種別の審査対策
飲食店
必要書類
- 飲食店営業許可証
- メニュー表
- 店舗の写真
審査対策
- Googleマイビジネスの登録
- 食べログ等グルメサイトへの掲載
- SNSでの情報発信
美容・理容業
必要書類
- 美容師免許証または理容師免許証
- 営業許可証
- 料金表
審査対策
- ホットペッパービューティーへの掲載
- 店舗ウェブサイトの作成
- Instagram等での施術例紹介
小売業
必要書類
- 古物商許可証(中古品販売の場合)
- 商品カタログ
- 仕入先との契約書
審査対策
- ECサイトの整備
- 商品ラインナップの明確化
- 在庫管理システムの導入
サービス業
必要書類
- 関連資格証明書
- サービス内容説明書
- 過去の実績資料
審査対策
- サービス内容の詳細説明
- 料金体系の明確化
- 顧客の声・事例の掲載
よくある質問(FAQ)
Q1. 審査に必要な期間はどのくらいですか?
A1. 基本的なカード決済(Visa・Mastercard・American Express)は最短即日〜2営業日、JCB等は4〜7営業日、QRコード決済は15〜30日程度です。
Q2. 個人事業主でも審査に通りますか?
A2. はい、個人事業主の方でも審査に通ります。開業届がなくても、事業実態を示す書類があれば申込可能です。
Q3. 審査に落ちた場合、再申請は可能ですか?
A3. 同じメールアドレスでの再申請はできませんが、別のメールアドレスを使用すれば新規申請可能です。
Q4. 無店舗でも申し込めますか?
A4. はい、ECサイトやイベント販売など、無店舗でも申込可能です。自宅住所を事業所住所として登録できます。
Q5. ブラックリストに載っていても審査に通りますか?
A5. Squareは事業者審査のため、個人のブラックリスト情報は基本的に影響しません。ただし、事業に関わる金融事故は審査に影響する可能性があります。
Q6. 審査中でも決済は利用できますか?
A6. 基本審査が完了すれば、一部のカードブランドで決済を開始できます。ただし、全ての機能を利用するには全ての審査完了が必要です。
Q7. 年間売上が3000万円を超える場合はどうなりますか?
A7. 年間キャッシュレス決済額が3000万円を超える場合、カスタム料金プランの相談が可能です。さらに優遇された手数料が適用される可能性があります。
Q8. 海外発行のカードも利用できますか?
A8. はい、Visa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discoverの海外発行カードにも対応しています。
まとめ:Squareの審査を成功させるために
Squareの審査は他社と比較して通りやすく、最短即日で結果が分かる迅速性が大きな魅力です。審査を成功させるために、以下のポイントを押さえておきましょう。
審査成功の要点
- 正確な情報入力
- メールアドレスの確認
- 事業内容の詳細記載
- 連絡先の確実性
- 事業実態の明確化
- ウェブサイトの作成
- Googleマイビジネス登録
- SNSでの情報発信
- 必要書類の準備
- 開業届または代替書類
- 営業許可証(該当業種)
- 事業実績を示す資料
- 迅速な対応
- メール確認の徹底
- 追加書類提出への対応
- サポートとの連携
Squareを選ぶメリット
- 業界最安水準の手数料(2.5%〜)
- 初期費用・月額費用無料
- 最短翌営業日入金
- 豊富な決済ブランド対応
- 充実したサポート体制
キャッシュレス決済の導入は、現代のビジネスにおいて必須の要素となっています。Squareの審査に関する正しい知識を身につけて、スムーズな導入を実現しましょう。
審査に関してご不明な点がある場合は、Squareの公式サポートまでお気軽にお問い合わせください。あなたのビジネスの成長を、Squareがしっかりとサポートいたします。
参考リンク
本記事の情報は2025年6月時点のものです。最新の情報については公式サイトをご確認ください。