はじめに|Square(スクエア)とは?
Square(スクエア)は、アメリカ発の革新的なキャッシュレス決済サービスです。スマホやタブレットで利用できるため、誰でも簡単に導入できます。2013年に日本で正式サービスを開始し、現在では世界8カ国で展開され、400万以上の加盟店で使用されるグローバル決済サービスとなっています。
なぜSquareが選ばれるのか?
- 初期費用の安さ:端末代のみで月額固定費なし
- 簡単導入:最短当日から利用開始可能
- 豊富な決済方法:42種類以上の決済に対応
- 無料POSレジ機能:高機能なレジシステムが無料で利用可能
Square(スクエア)の基本的な使い方|概要編
Squareで利用できる決済方法
Squareで受け付けられる決済方法は以下のとおりです:
決済種類 | 対応ブランド・サービス |
---|---|
クレジットカード | Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover |
電子マネー | iD、QUICPay、交通系IC(Suica、PASMOなど9種) |
QRコード決済 | PayPay、楽天ペイ、d払い、au PAY、メルペイ |
モバイルウォレット | Apple Pay、Google Pay |
決済手数料について
対面決済の手数料は、一律3.25%ですが、2025年1月16日より中小企業向けに大幅割引が実施されています。
事業者規模 | 主要クレジットカード | その他決済 |
---|---|---|
中小企業(年間決済額3,000万円未満) | 2.5% | 3.25% |
大規模事業者 | 3.25% | 3.25% |
**重要:**年間キャッシュレス決済額が3,000万円未満の新規かつ中小企業の加盟店の場合、Visa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discoverの決済手数料を2.5%でご利用いただけます。
Square(スクエア)導入の流れ|ステップバイステップ
STEP 1:無料アカウントの作成
所要時間:約5分
- Square公式サイトにアクセス
- メールアドレスとパスワードを設定
- 事業情報の入力
- 事業名
- 事業形態(個人事業主・法人)
- 業種
- 所在地
アカウント作成に必要な情報を入力すると、Squareの決済端末で受付可能な各種カードブランドへの申し込みが自動的に行われ、審査が実施されます。
STEP 2:審査・アカウント有効化
所要時間:最短15分〜3営業日
- 審査結果は、最短で当日に入力したメールアドレスに届きます
- 基本的なクレジットカード(Visa、Mastercard、American Express)は最短当日から利用可能
- JCB、Diners Club、Discoverは株式会社ジェーシービーによる別途審査あり
STEP 3:決済端末の選択・購入
Squareでは、ニーズに合わせて4種類の決済端末を提供しています。
端末名 | 価格(税込) | 特徴 | 適用シーン |
---|---|---|---|
Square リーダー | 4,980円 | 手のひらサイズ、Bluetooth接続 | 移動販売、小規模店舗 |
Square ターミナル | 39,980円 | オールインワン、プリンター内蔵 | 一般店舗、レジカウンター |
Square スタンド | 29,980円 | iPad連動型、据え置きタイプ | カフェ、美容院 |
Square レジスター | 84,980円 | 2画面POS、本格レジシステム | 本格的な店舗運営 |
初心者におすすめ:Square リーダー
「Squareリーダー(スクエアリーダー)」は、『Square』が提供する決済端末の中で最も導入しやすい製品です。
STEP 4:POSレジアプリの設定
スマホ・タブレット用アプリのダウンロード
- App Store(iOS)またはGoogle Play Store(Android)から「Square POSレジ」アプリをダウンロード
- 作成したアカウントでログイン
- 基本設定の完了
Squareリーダーの使い方|実践編
初期設定:端末とスマホのペアリング
充電の確認
充電完了のサインは音が鳴ったり、ランプが自動的に点灯するなどは、残念ながらありませんので、Squareリーダーの底面にある小さな電源ボタンを押して確認します。電源ボタンを押すと緑のランプが点灯するのですが、4つのランプが点灯している状態が充電完了のサインとなります。
Bluetoothペアリング手順
- Square POSレジアプリを起動
- 「設定」→「ハードウェア」→「Squareリーダー」を選択
- 「リーダーに接続」をタップ
- Squareリーダーの電源ボタンを長押し(オレンジ色に点滅するまで)
- スマホ画面に表示される「ペアリング」をタップ
決済の実際の手順
基本的な決済フロー(5ステップ)
Squareなら決済の受け付けは簡単。ステップは5つのみです:
ステップ1:商品をカートに入れる
- 事前登録済みの商品を選択、または
- 金額を直接入力(例:¥1,000)
ステップ2:「お会計」をタップ
- 売上内容を最終確認
- 税込金額の表示確認
ステップ3:支払方法を選択
- クレジットカード:標準選択
- 電子マネー:iD、QUICPay、交通系IC
- QRコード決済:PayPay、楽天ペイなど
ステップ4:決済の実行
ICカード決済の場合
- カードをSquareリーダーに挿入
- お客様にPIN(暗証番号)入力を依頼
- 承認まで約3-5秒待機
タッチ決済の場合
- カードまたはスマホをSquareリーダーにタッチ
- 約1-2秒で決済完了
電子マネー決済の場合
- アプリで「電子マネー」を選択
- カードまたはスマホをタッチ
- 決済完了音を確認
ステップ5:レシートの発行
- デジタルレシート:メール、SMS送信
- 紙レシート:プリンター連携(別途プリンター必要)
QRコード決済の使い方
ユーザースキャン方式を採用
『Square』のQRコード決済では、「ユーザースキャン方式」を採用しています。加盟店のスマホやタブレットの画面上に表示したQRコードをお客様が読み取る仕組みです。
操作手順:
- 決済金額を入力
- 「QRコード決済」を選択
- 画面にQRコードが表示
- お客様がスマホで読み取り
- お客様側で決済完了操作
- 店舗側で決済完了を確認
Squareターミナルの使い方|オールインワン端末編
ターミナルの初期設定
開封後の設定手順
Square ターミナルがお手元に届いたら、以下の手順に沿って決済の準備をします:
- 電源投入:端末左横の電源ボタンを長押し
- 基本設定:言語(日本語)、Wi-Fi接続設定
- アカウントログイン:事前作成したSquareアカウントでログイン
- ソフトウェアアップデート:最新バージョンに更新
ターミナルでの商品登録
商品データベースの作成
商品は複数店舗で登録することもできるため、店舗全体で在庫数を管理して、販売データを蓄積することも可能です。
登録方法:
- Square データ管理画面から「商品と注文」→「商品」をクリック
- 「商品を登録」を選択
- 商品情報を入力
- 商品名
- 価格(税込・税抜選択可)
- 商品説明
- カテゴリ設定
- 画像アップロード(任意)
レシート・領収書の設定
プリンター設定手順
Squareターミナルを充電するには、付属の電源アダプターと、電源アダプター用ケーブルが必要ですが、プリンター機能は内蔵されているため、すぐにレシート印刷が可能です。
レシート情報の編集:
- Square データから「設定」→「お会計」
- 「サインとレシート」を選択
- 店舗情報、ロゴの設定
- 印刷オプションの設定
Square POSレジアプリの使い方
スタンダードモードの基本操作
画面構成と基本機能
Square POSレジアプリは直感的なインターフェースを採用しており、シンプルで直感的な操作画面が特徴で、初めてPOSレジを使う方でも簡単に扱える設計になっているため、スタッフのトレーニング時間を大幅に短縮できます。
主な機能:
- 売上管理・分析
- 在庫管理
- 顧客管理
- スタッフ管理
- レポート機能
業種別モードの活用
Square POSレジには各業種に特化したモードが搭載されています:
モード名 | 対象業種 | 主な機能 | 料金 |
---|---|---|---|
スタンダードモード | 全業種 | 基本POS機能 | 無料 |
リテールモード | 小売業 | 在庫管理、バーコード | 有料プランあり |
フルサービスモード | レストラン | テーブル管理、オーダー | 有料プランあり |
クイックサービスモード | カフェ、ファストフード | 素早い注文処理 | 有料プランあり |
予約管理モード | 美容院、サロン | 予約管理、顧客カルテ | 有料プランあり |
Squareオンライン決済の使い方
4つのオンライン決済方法
Squareで利用できる4つのオンライン決済方法があります:
1. Square 請求書
特徴: メール送信可能な決済機能付き請求書
使用場面:
- B2B取引
- カスタムオーダー商品
- サービス業の事後請求
操作手順:
- Square データから「請求書」を選択
- 顧客情報、商品、金額を入力
- 支払期日、メッセージを設定
- 請求書をメール送信
- 顧客がリンクから決済
2. Square リンク決済
特徴: 商品名と価格の入力だけ(画像は任意)で、その商品の購入ページが完成します
使用場面:
- SNS販売
- イベント事前決済
- 単発商品販売
3. Squareオンラインビジネス
特徴: 本格的なネットショップ作成
使用場面:
- 継続的なECサイト運営
- 商品カタログサイト
- ブランド化した販売サイト
4. ブラウザ決済
特徴: パソコンのブラウザからSquareのアカウントにログインし、金額とカード情報を入力するだけのシンプルな操作で決済が完了します
使用場面:
- 電話注文の決済
- 対面できない場合の決済
Squareと他社POSレジとの連携
連携可能なPOSレジシステム
「Squareリーダー(スクエアリーダー)」は他社のPOSレジとの連携が可能です。主な連携先:
POSレジ | 連携端末 | 特徴 |
---|---|---|
Airレジ | Squareリーダー | 無料POSレジとの組み合わせ |
スマレジ | Squareリーダー | 高機能POSレジとの連携 |
ユビレジ | Squareリーダー | 飲食店特化機能 |
poscube | Squareリーダー | 小売業向け機能 |
連携のメリット:
- 既存POSレジを活用可能
- 金額の二度打ち不要
- 決済データの自動反映
Squareの便利機能・応用的な使い方
スマホでタッチ決済(Tap to Pay)
端末不要のキャッシュレス決済
スマートフォンだけで支払いを受け付けられる「スマホでタッチ決済」という機能を提供しています。
対応機種:
- iPhone 7以降(iOS 15.5以降)
- NFC対応Androidスマホ
利用可能決済:
- タッチ決済対応クレジットカード
- Apple Pay、Google Pay
売上データの分析・活用
リアルタイム売上管理
Square データ管理画面では以下の分析が可能:
- 日別・月別売上推移
- 商品別売上ランキング
- 時間帯別売上分析
- 決済方法別売上構成
- 顧客分析データ
在庫管理機能
自動在庫連動システム
- 商品登録時に在庫数を設定
- 決済完了と同時に在庫数が自動減算
- 在庫切れアラート機能
- 発注タイミングの最適化
Squareの料金体系とコスト管理
基本料金構造
項目 | 料金 |
---|---|
アカウント開設 | 無料 |
月額基本料 | 無料 |
振込手数料 | 無料 |
返金手数料 | 無料 |
入金サイクルと振込スケジュール
最短翌営業日入金
Square決済では、振込先として三井住友銀行またはみずほ銀行の口座を登録している場合、000から2359までの間に発生した売上が翌営業日に入金されます。
金融機関 | 入金サイクル |
---|---|
三井住友銀行・みずほ銀行 | 最短翌営業日 |
その他の金融機関 | 週1回(水曜日締め・金曜日振込) |
Squareの最新キャンペーン情報【2025年】
売上高3億円分決済手数料山分けキャンペーン
キャンペーン概要
キャンペーン期間中に発生した、決済手数料が実質無料に!
詳細条件:
- 期間:2025年4月15日~3億円達成まで
- 対象:新規アカウント作成者
- 特典:最大100万円分の決済手数料クレジット付与
- 適用方法:専用ページからアカウント作成
中小企業向け決済手数料優遇
2025年1月からは、中小規模の事業者を対象に主要クレジットカードの手数料が2.5%に引き下げられています。
対象事業者:
- 年間キャッシュレス決済額3,000万円未満
- 新規かつ中小企業
トラブルシューティング・よくある質問
接続・ペアリングに関する問題
Squareリーダーが接続できない場合
Bluetooth接続が苦手な人やとにかく動作スピードを求める人には不向きな場合がありますが、以下の方法で解決可能:
- 端末の電源確認:電源ボタンを押してバッテリー残量確認
- Bluetooth設定リセット:スマホのBluetooth設定から一度削除
- アプリ再起動:Square POSレジアプリを完全終了後、再起動
- 端末再起動:Squareリーダーの電源を入れ直し
決済が失敗する場合の対処法
主な原因と対策
原因 | 対策 |
---|---|
通信環境不良 | Wi-Fi・4G接続の確認 |
カード読み取りエラー | カードの再挿入・再タッチ |
限度額超過 | 別の決済方法を案内 |
端末電池切れ | 充電後に再試行 |
返品・返金処理の方法
返金手順
Squareにはテストモードがないため、実際に決済が完了しますが、第6回で紹介する返金処理(払い戻し)操作の練習でその取引の払い戻し処理をしますのでご安心ください。
- Square POSレジアプリまたはSquare データにアクセス
- 「取引履歴」から対象取引を検索
- 返金する取引を選択
- 「返金」ボタンをタップ
- 返金金額を確認(全額または一部)
- 返金理由を入力(任意)
- 返金実行
Square導入時の注意点とデメリット
磁気カード非対応について
現行の第二世代「Squareリーダー(スクエアリーダー)」では廃止されました磁気カード読み取り機能について:
対応状況:
- Squareリーダー:磁気カード非対応
- Squareターミナル:磁気カード対応
- Squareレジスター:磁気カード対応
分割払い・ボーナス払いの制限
『Square』で受け付けるクレジットカード決済はすべて一括払いになります。
代替案:
- お客様自身での後日分割変更
- Square請求書での分割類似機能
- オンライン決済での分割オプション
通信環境への依存
格安SIM(MVNO)や3G回線、フリーWi-Fiなどでの利用は控えるよう注意喚起されています。
推奨環境:
- 安定したWi-Fi環境
- 大手キャリアの4G/5G回線
- 事前のスピードテスト実施
まとめ|Squareを効果的に活用するために
Square導入のメリット再確認
- コストパフォーマンス:初期費用・月額費用を大幅に抑制
- 導入の簡単さ:最短当日から利用開始可能
- 豊富な機能:決済だけでなく店舗運営を総合支援
- 拡張性:事業成長に合わせて機能追加可能
成功する導入のポイント
事前準備
- 事業規模に適した端末選択
- スタッフの操作研修計画
- お客様への周知方法検討
運用開始後
- 売上データの定期分析
- 在庫管理の最適化
- 顧客データの活用
今後のキャッシュレス市場とSquare
キャッシュレス決済は今後も拡大が予想される市場です。Squareは常に新機能を追加し、事業者のニーズに応えるサービス向上を続けています。
最新情報の取得方法:
- Square公式サイトのチェック
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- サポートセンターの活用
Squareの使い方をマスターすることで、効率的な店舗運営とお客様満足度の向上を同時に実現できます。まずは無料アカウントの作成から始めて、自分のビジネスに最適な使い方を見つけましょう。
参考リンク
本記事の情報は2025年6月22日時点のものです。最新情報は公式サイトでご確認ください。