PayPay・d払い完全比較ガイド|キャッシュレス決済端末導入検討者向け【2025年最新版】

  1. はじめに:なぜ今PayPayとd払いが注目されるのか
  2. 1. PayPay・d払いの基本情報
    1. PayPay(ペイペイ)とは
    2. d払いとは
  3. 2. 市場シェアと利用者数の比較
    1. 利用者数・シェア率
    2. キャッシュレス決済市場の成長性
  4. 3. 導入費用・手数料の詳細比較
    1. 初期費用・月額費用
    2. 決済手数料の比較
    3. 入金サイクルと振込手数料
      1. PayPay
      2. d払い
  5. 4. 機能・サービス面の比較
    1. ポイント還元システム
      1. PayPay
      2. d払い
    2. 支払い方法の多様性
      1. PayPay
      2. d払い
    3. セキュリティ対策
  6. 5. 導入のメリット・デメリット
    1. PayPay導入のメリット・デメリット
      1. メリット
      2. デメリット
    2. d払い導入のメリット・デメリット
      1. メリット
      2. デメリット
  7. 6. 業種別おすすめ度分析
    1. 小売店・コンビニ
    2. 飲食店
    3. 美容・エステ
    4. BtoB・法人向けサービス
  8. 7. 導入手順と必要書類
    1. PayPay導入手順
      1. STEP1: 仮申込(5分)
      2. STEP2: 本申込(10分)
      3. STEP3: 審査(3-7日)
      4. STEP4: 利用開始
    2. d払い導入手順
      1. STEP1: 申込準備
      2. STEP2: 申込手続き(15分)
      3. STEP3: 審査期間(2-4週間)
      4. STEP4: 導入完了
    3. 必要書類一覧
      1. 個人事業主の場合
      2. 法人の場合
  9. 8. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 両方のサービスを同時に導入することは可能ですか?
    2. Q2. 手数料はいつから発生しますか?
    3. Q3. 解約時に費用は発生しますか?
    4. Q4. システム障害時の対応はどうなりますか?
    5. Q5. 個人事業主でも導入できますか?
  10. まとめ:PayPayとd払い、どちらを選ぶべきか
    1. 結論:業種と戦略に応じた選択を
      1. PayPayがおすすめの事業者
      2. d払いがおすすめの事業者
    2. 最適解:段階的導入戦略
    3. 今後のキャッシュレス市場展望

はじめに:なぜ今PayPayとd払いが注目されるのか

キャッシュレス決済市場は急速に拡大しており、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%(141.0兆円)に達しています。その中でも特に注目されているのが、PayPayd払いの2大QRコード決済サービスです。

この記事では、キャッシュレス決済端末の導入を検討している事業者様に向けて、PayPayとd払いの特徴、導入コスト、手数料、メリット・デメリットを徹底的に比較解説いたします。

この記事で分かること

  • PayPayとd払いの基本情報と特徴
  • 導入費用・手数料・入金サイクルの詳細比較
  • それぞれの導入メリット・デメリット
  • 業種・規模別の最適な選択指針
  • 実際の導入手順と必要書類

1. PayPay・d払いの基本情報

PayPay(ペイペイ)とは

PayPayは、ソフトバンク株式会社とヤフー株式会社の共同出資により設立されたPayPay株式会社が運営するQRコード決済サービスです。2018年10月にサービス開始以降、2024年8月時点で利用者数が6,500万人を突破し、国内最大級のシェアを誇ります。

PayPayの主な特徴

  • 国内最大級の利用者数(6,500万人超)
  • 対応店舗数約410万カ所(2023年3月時点)
  • 豊富なキャンペーンとポイント還元
  • 幅広い年齢層での高い認知度

d払いとは

d払いは、株式会社NTTドコモが提供するスマートフォン決済サービスです。2018年4月にサービス開始し、特にドコモユーザーを中心に普及が進んでいます。dポイントとリンクしており、決済毎にポイントが貯まるだけでなく、d払い加盟店の支払い時にポイントを利用することができます。

d払いの主な特徴

  • NTTドコモの安定したブランド力
  • dポイントとの連携による高いポイント還元
  • ドコモユーザーは携帯料金との合算払いが可能
  • メルペイとの提携による利便性向上

2. 市場シェアと利用者数の比較

利用者数・シェア率

サービス利用者数市場シェア
PayPay約6,500万人約67%(2022年コード決済利用額・回数)
d払い約3,000万人以上約21.2%(MMD研究所2024年3月調査)

PayPayのシェアが大きく、2022年時点で国内コード決済利用額・回数の約67%をPayPayが占めています。一方、d払いは現在利用しているQRコード決済サービスのシェアで21.2%となっており、楽天ペイに次ぐ第3位の地位を確立しています。

キャッシュレス決済市場の成長性

野村総合研究所の予測によると、2030年のスマートペイメント市場規模は約195兆円に拡大し、キャッシュレス決済比率は56.2%に到達する見込みです。この成長市場において、PayPayとd払いは重要なポジションを占めており、今後も導入効果が期待できます。


3. 導入費用・手数料の詳細比較

初期費用・月額費用

項目PayPayd払い
初期費用0円0円
月額費用0円~1,980円※0円
QRコード設置無料(印刷したQRコード)無料(印刷したQRコード)

※PayCAS Mobile利用時は月額1,980円~

決済手数料の比較

支払い方法PayPayd払い
基本手数料1.60%~2.178%2.86%
優遇プラン1.76%(ライトプラン加入時)キャンペーン期間中実質無料※

※現在月々のd払い決済金額の10%キャンペーンが開催されており、決済手数料が実質無料

入金サイクルと振込手数料

PayPay

  • 基本サイクル: 月末締め翌月第1営業日入金(振込手数料0円)
  • 早期入金: 都度入金(翌営業日、振込手数料22円または220円)
  • 自動入金: 設定金額到達時翌営業日入金(売上の0.418%+振込手数料)

d払い

  • 月1回: 月末締め翌月1日入金
  • 月2回: 5日締め25日入金、月末締め翌月1日入金
  • 振込手数料: 1万円未満0円、1万円以上200円

4. 機能・サービス面の比較

ポイント還元システム

PayPay

  • 基本還元率: 0.5%
  • PayPayカード利用: 最大1.5%(ゴールドは2.0%)
  • 条件達成時: 最大1.0%(月30回以上+10万円以上利用)
  • 特徴: 豊富なキャンペーンによる追加還元

d払い

  • 基本還元率: 0.5%
  • dカード利用: 最大3.5%
  • ドコモユーザー特典: ステップボーナスで最大3%
  • 特徴: dポイントとの強力な連携

支払い方法の多様性

PayPay

  • PayPay残高(チャージ)
  • PayPayカード
  • 銀行口座登録
  • Yahoo!マネー連携

d払い

  • d払い残高(チャージ)
  • クレジットカード登録
  • ドコモ料金合算払い(ドコモユーザー限定)
  • dポイント利用

セキュリティ対策

両サービスとも以下のセキュリティ機能を提供:

  • 二段階認証: SMS認証、生体認証
  • 不正利用検知: リアルタイム監視システム
  • 利用制限設定: 上限金額設定、店舗制限
  • 補償制度: 不正利用時の損失補償

5. 導入のメリット・デメリット

PayPay導入のメリット・デメリット

メリット

圧倒的なユーザー数: 6,500万人の潜在顧客にアプローチ可能 ✅ 高い認知度: 「○○ペイ」といえばPayPayを連想する知名度 ✅ 豊富なマーケティング支援: PayPayマイストアでクーポン発行可能 ✅ 導入スピード: 申込から約1週間で利用開始 ✅ 幅広い年齢層: 10代~60代以上まで幅広く利用

デメリット

競合店も多数導入: 差別化が困難 ❌ 手数料変動リスク: 将来的な手数料改定の可能性 ❌ システム障害時の影響: 利用者数が多い分、障害時の影響が大きい

d払い導入のメリット・デメリット

メリット

ドコモユーザーの高い利用率: 約5,000万人のドコモユーザーがターゲット ✅ dポイント経済圏: dポイント利用者の来店促進効果 ✅ 安定したシステム: NTTドコモのインフラによる高い安定性 ✅ メルペイ連携: 共有QRコードでメルペイユーザーも取り込み可能

デメリット

ユーザー数の制限: PayPayと比較すると利用者数が少ない ❌ 導入期間: 申込から約1ヶ月と時間がかかる ❌ 地域格差: ドコモユーザーの密度により効果にばらつき


6. 業種別おすすめ度分析

小売店・コンビニ

おすすめ度: PayPay ★★★★★ / d払い ★★★☆☆

理由:

  • 幅広い年齢層の利用が見込める
  • 衝動買いを促すキャンペーン効果
  • 高い決済頻度で手数料負担を回収しやすい

飲食店

おすすめ度: PayPay ★★★★☆ / d払い ★★★★☆

理由:

  • ランチタイムの決済スピード向上
  • 若年層の利用率が高い
  • テーブル決済での利便性向上

美容・エステ

おすすめ度: PayPay ★★★☆☆ / d払い ★★★★★

理由:

  • 女性のdポイント利用率の高さ
  • 高単価サービスでポイント還元メリット大
  • リピート率向上効果

BtoB・法人向けサービス

おすすめ度: PayPay ★★☆☆☆ / d払い ★★★☆☆

理由:

  • 法人カードとの連携度
  • 経費精算システムとの親和性
  • セキュリティ要件への対応

7. 導入手順と必要書類

PayPay導入手順

STEP1: 仮申込(5分)

  1. PayPay公式サイトから仮申込フォーム入力
  2. 完了メールの受信確認

STEP2: 本申込(10分)

  1. メール内のURLから本申込画面へ
  2. 事業者情報・銀行口座情報の入力
  3. 必要書類のアップロード

STEP3: 審査(3-7日)

  1. PayPay側での審査実施
  2. 審査結果通知

STEP4: 利用開始

  1. QRコードの配送
  2. 店舗での設置・利用開始

d払い導入手順

STEP1: 申込準備

  1. d払い公式サイトでの情報確認
  2. 必要書類の準備

STEP2: 申込手続き(15分)

  1. オンライン申込フォーム入力
  2. 事業者情報・代表者情報の登録

STEP3: 審査期間(2-4週間)

  1. NTTドコモ側での審査
  2. 追加資料の要求対応(必要に応じて)

STEP4: 導入完了

  1. 審査完了通知
  2. QRコード等の配送
  3. 利用開始

必要書類一覧

個人事業主の場合

  • 本人確認書類: 運転免許証、マイナンバーカード等
  • 事業証明書類: 開業届、確定申告書等
  • 銀行口座情報: 通帳コピーまたはキャッシュカード

法人の場合

  • 登記事項証明書: 発行から6ヶ月以内
  • 代表者本人確認書類: 運転免許証等
  • 法人銀行口座情報: 法人名義の口座
  • 印鑑証明書: 発行から3ヶ月以内(場合により)

8. よくある質問(FAQ)

Q1. 両方のサービスを同時に導入することは可能ですか?

A1. はい、可能です。多くの事業者が複数のQRコード決済を導入しています。さまざまな顧客を集客するために、複数のQRコード決済を導入する店舗も多くいます。統一QRコード(JPQR)を利用すれば、一つのコードで複数サービスに対応できます。

Q2. 手数料はいつから発生しますか?

A2. どちらのサービスも決済が発生した時点から手数料が発生します。ただし、d払いは期間限定キャンペーンで実質手数料無料の場合があります。

Q3. 解約時に費用は発生しますか?

A3. 基本的に解約手数料は発生しません。ただし、専用端末をレンタルしている場合は、契約条件を確認してください。

Q4. システム障害時の対応はどうなりますか?

A4. 両サービスとも24時間365日のシステム監視を行っています。障害発生時は:

  • 公式アプリ・サイトでの障害情報配信
  • 代替決済手段の案内
  • 復旧後の取引データ同期

Q5. 個人事業主でも導入できますか?

A5. はい、個人事業主でも導入可能です。ただし、以下の条件があります:

  • 適切な事業実態があること
  • 必要書類の提出が可能なこと
  • 審査基準を満たすこと

まとめ:PayPayとd払い、どちらを選ぶべきか

結論:業種と戦略に応じた選択を

PayPayとd払いの選択は、事業の特性と顧客層によって決まります。

PayPayがおすすめの事業者

  • 幅広い年齢層の顧客を持つ店舗
  • 新規顧客獲得を重視する事業者
  • 導入スピードを重視する場合
  • マーケティング施策を積極的に行いたい店舗

d払いがおすすめの事業者

  • ドコモユーザーが多い地域の店舗
  • 女性客がメインターゲットの事業
  • 高単価商品・サービスを扱う事業者
  • 安定したシステムを重視する場合

最適解:段階的導入戦略

多くの成功事例では、以下のような段階的アプローチを取っています:

  1. 第1段階: PayPayの導入(高いユーザー数でベース構築)
  2. 第2段階: 効果測定と分析
  3. 第3段階: d払いの追加導入(特定顧客層へのアプローチ強化)

今後のキャッシュレス市場展望

2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%に達し、政府目標の4割を達成しました。さらに将来的には世界最高水準のキャッシュレス決済比率80%を目指し、必要な環境整備を進めていくとされており、キャッシュレス決済への対応は必須となっています。

PayPayとd払いの導入検討においては、初期費用が無料であることを活用し、まずは導入してみることをおすすめします。実際の利用データを基に、自店舗に最適な決済手段を見極めることが成功への近道です。


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キャッシュレス決済端末の導入は、店舗の売上向上と顧客満足度の向上に直結する重要な投資です。PayPayとd払いの特徴を理解し、自店舗に最適な選択をすることで、キャッシュレス社会での競争力を高めることができます。

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本記事の情報は2025年6月時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。