スクエア(Square)のオンライン決済は、キャッシュレス決済を検討している事業者にとって注目の決済サービスです。この記事ではSquareで利用できる4種類のオンライン決済方法を紹介します。
オンライン決済の導入により、お客さまが快適に商品やサービスを購入するために、多くのEC事業者さまにとってオンライン決済の導入は欠かせないものとなっています。
1. スクエア オンライン決済とは
オンライン決済の基本概念
オンライン決済とは、インターネットを利用する決済方法です。現在、日本における代表的なオンライン決済は「クレジットカード決済」で、ほかにもPayPay(オンライン決済)に代表される「ID決済」や「キャリア決済」「コンビニ決済」などがあります。
スクエア オンライン決済の特徴
スクエアのオンライン決済は、これまでも「Square API」を利用することで、自社ECサイト内でのオンライン決済を構築することが出来ましたが、専門的な知識が必要なため、導入ハードルが高く実用できる事業者が限定的でした。
現在のサービスでは、ネットショップ(ECサイト)作成はもちろん、飲食店のデリバリー・テイクアウトなど幅広い業種に対応しております。
2. 4つのオンライン決済方法詳細解説
スクエアでは、Squareで利用できる4種類のオンライン決済方法を提供しています。
2.1 Square 請求書(インボイス決済)
概要: Square 請求書は、メールで送れる請求書です。大きな特徴は、決済機能がついているところです。請求書を受け取ったお客さまは記載されているリンクから、クレジットカードで請求額を支払えます。
特徴:
- 決済手数料: 3.25%(単発請求書)
- 決済手数料: 3.75%(定期請求書)
- メール、SMS、手動送信に対応
- 自動リマインダー機能
- 支払い状況のリアルタイム確認
適用場面:
- BtoB取引の請求
- 個人事業主のサービス料金請求
- 定期的な月額サービス料金
2.2 Square リンク決済(旧:オンラインチェックアウト)
概要: Square(スクエア)を使ったオンライン決済について、分かりやすく解説します。ごく簡単な操作であなたの商品・サービスの決済ページを瞬時に作成。リンクにしてメッセージ送信や、サイトに購入ボタンとして設置できます。
特徴:
- 決済手数料: 3.6%
- わずか数秒で決済リンク作成
- SNS、メール、Webサイトに設置可能
- QRコード生成機能
活用例:
- Instagram、LINEでの商品販売
- イベント申し込みボタン
- サイト上の購入ボタン
2.3 Square オンラインビジネス(ネットショップ機能)
概要: Square オンラインビジネス(ネットショップ機能)では、本格的なECサイトを無料で構築できます。
プラン構成:
プラン | 月額料金 | 主な機能 |
---|---|---|
無料プラン | 0円 | 基本的なネットショップ機能 |
プロフェッショナル | 月額1,200円(年契約時) | 独自ドメイン、SEO強化 |
パフォーマンス | 月額2,500円(年契約時) | 商品レビュー、PayPal決済 |
プレミアム | 月額6,800円(年契約時) | 決済手数料3.3% |
特徴:
- 無料プランでも本格的なECサイト構築可能
- Instagram、Facebook連携
- 在庫管理機能
- 実店舗POSとの連携
2.4 ブラウザ決済
概要: 対面での決済時に、決済端末がない場合でもパソコンやタブレットから直接決済処理を行える機能です。
特徴:
- 決済手数料: 3.75%
- 端末不要での決済
- 電話注文対応
- カード情報の手動入力
3. 料金・決済手数料一覧
決済手数料体系
支払い方法ごとの所定の手数料以外に隠れた費用は一切ありません。Squareでかかる費用は、決済時の手数料のみです。
決済方法 | 手数料率 | 備考 |
---|---|---|
請求書(単発) | 3.25% | メール・SMS送信 |
請求書(定期) | 3.75% | 自動継続課金 |
リンク決済 | 3.6% | 購入ボタン・決済リンク |
オンラインビジネス | 3.6% | ネットショップ決済 |
ブラウザ決済 | 3.75% | 手動カード情報入力 |
対応カードブランド
Squareのオンライン決済で受け付けられるカードブランドは以下の通りです:
- Visa
- Mastercard
- JCB
- American Express
- Diners Club
- Discover
入金サイクル
Squareは、入金の早さも大きな特徴のひとつです。オンライン決済であっても、三井住友銀行、みずほ銀行の場合は最短で翌営業日には登録した銀行口座に入金されます。
入金スケジュール:
- 三井住友銀行・みずほ銀行: 最短翌営業日
- その他金融機関: 毎週金曜日
- 振込手数料: 無料(全ての金融機関)
4. 他社との比較分析
主要競合サービスとの比較
サービス | オンライン決済手数料 | 初期費用 | 月額費用 | 振込手数料 |
---|---|---|---|---|
Square | 3.25%~3.75% | 無料 | 無料~ | 無料 |
Stripe | 3.6% | 無料 | 無料 | 無料 |
PayPal | 3.6%~ | 無料 | 無料 | 250円(5万円未満) |
Airペイ | 3.24%~ | 無料 | 無料 | 無料 |
競合優位性
Squareの強み:
- 多様な決済方法: 4つの異なるオンライン決済方法
- 柔軟な手数料体系: 用途に応じた手数料設定
- 無料プランの充実: 基本機能を無料で利用可能
- 高速入金: 最短翌営業日入金
5. 導入方法と設定手順
5.1 アカウント作成
アカウント作成に必要な情報を入力すると、オンライン決済で受付可能な各種カードブランドへの申し込み自動的に行われます。審査結果は、最短当日に入力したメールアドレスに届きます。
必要な情報:
- 事業者情報(法人・個人事業主)
- 銀行口座情報
- 事業内容の詳細
- 本人確認書類
5.2 請求書決済の設定手順
スクエア請求書を作成し、手動で送るやり方は必要事項を入力していくと簡単に送ることできるよ。
設定ステップ:
- Squareデータにログイン
- 「支払い」→「請求書」→「請求書を作成」
- 顧客情報の入力
- 請求書詳細の設定
- 支払いオプションの選択
- 送信方法の決定
5.3 リンク決済の設定方法
リンク決済の作成方法ですが、作成はとても簡単で、特別な準備も必要ありませんので、オンライン決済をすぐに始められます。
作成手順:
- 商品・サービス情報の登録
- 価格・税金設定
- 決済リンクの生成
- SNS・メール・Webサイトでの共有
6. 業種別活用事例
6.1 小売業・物販事業
活用方法:
- Instagram、LINEでの商品販売
- ネットショップとの連携
- 在庫管理との同期
成功事例: 小売業(物販)事例|Instagram・LINE経由で販売→決済→入金までスムーズにという形で、SNS販売からの流れを構築できます。
6.2 飲食業
活用シーン:
- テイクアウト・デリバリー注文
- 事前決済システム
- イベント出店での決済
一つのサイトで「自社通販サイト」「デリバリー」「テイクアウト」「テーブルオーダー」全てを集客したサイトを作成することも可能なため、使い方によっては注文機能を備えたホームページとしても活用できるでしょう。
6.3 サービス業
適用場面:
- オンラインコンサルティング料金
- セミナー・講座の受講料
- 定期サブスクリプション
6.4 BtoB事業
利用方法:
- 請求書による代金回収
- 定期契約の自動請求
- 大口取引の管理
7. メリット・デメリット
7.1 導入メリット
事業者側のメリット
1. コスト効率の良さ スクエアは対面のキャッシュレス決済でも、オンラインで決済でも他社と比べて同等か安いよ。また、Squareのオンライン決済の利用に、初期費用はかかりません。月額料金もゼロ(※)。かかるのは決済ごとの手数料のみです。
2. 入金スピード 入金サイクル(口座にお金が振り込まれる頻度)は週1回で、金額に関わらず振り込み手数料は無料。これは業界最速・最安水準です。
3. 多機能性
- POSレジとの連携
- 在庫管理機能
- 顧客管理システム
- 売上分析レポート
4. セキュリティの高さ
- PCI DSS準拠
- 3Dセキュア対応
- データ暗号化
顧客側のメリット
オンライン決済は、その国の通貨を持っていなくても決済できる手段です。海外の観光客にとっては両替の手間がなく、国内の顧客にとっては現金を持っていなくても買い物ができます。
7.2 導入デメリット
事業者側のデメリット
1. 決済手数料の負担 決済手数料が3.25%〜3.75%と他の決済手段と比較すると標準〜やや高めに設定されています。
2. 対応決済手段の限定 オンラインショップを作成できる他社サービスではキャリア決済やコンビニ決済、Paypal決済が可能なため、お客様の利便性は下がると言えるでしょう。
3. セキュリティ対策の必要性 オンライン決済を導入・運用する際は、「導入費用」や「月額利用料」、決済金額に応じた「決済手数料」が発生します。
顧客側のデメリット
デメリットとしては、不正利用のリスクがある点です。また、複数の決済手段を使い分けないといけない場合がある可能性があります。
8. よくある質問(FAQ)
Q1: 導入にかかる初期費用はいくらですか?
A: オンラインで使うだけなら無料です。オンライン決済のみを利用する場合、初期費用は一切かかりません。
Q2: 決済手数料以外に費用はかかりますか?
A: 基本的に決済時の手数料のみです。ただし、Square オンラインビジネスの有料プランを利用する場合は月額料金が発生します。
Q3: 入金はいつ行われますか?
A: みずほ銀行と三井住友銀行をご利用の場合は翌営業日に、地方銀行や信用金庫、ゆうちょ銀行など、その他の金融機関をご利用の場合は毎週金曜日に、決済手数料を引いた決済代金を自動でお振り込みします。
Q4: 審査にはどのくらい時間がかかりますか?
A: 審査がありますが最短当日で利用可能。こちらも業界最速です。
Q5: 領収書の発行は可能ですか?
A: Squareでは、オンライン決済のたびに、領収書や明細書を簡単に発行できます。支払い完了時に、お客さまに自動でメール領収書を送信する設定がデフォルトで有効になっています。
Q6: 決済手数料は経費として計上できますか?
A: Square(スクエア)の決済手数料は、確定申告で経費に計上することが可能です。しかも、消費税はすべて『不課税』です。
Q7: キャンペーンや割引制度はありますか?
A: 現在、知り合いをSquare(スクエア)に招待することで特典が付与される仕組みです。特典は、自身と知人の双方が180日間(6ヶ月間)、売上の10万円までの決済手数料が無料になるクレジットを受け取れるという内容です。
まとめ
スクエアのオンライン決済は、初期費用無料で始められ、最短当日から利用可能な使いやすい決済サービスです。4種類のオンライン決済方法により、様々なビジネスシーンに対応できる柔軟性が大きな魅力です。
特に以下のような事業者におすすめ:
- 低コストでオンライン決済を導入したい
- 迅速な入金を求める
- 多様な決済方法を提供したい
- POSレジと連携したい
導入を検討している事業者は、まず無料アカウントを作成して、実際の機能を試してみることをおすすめします。豊富な機能と使いやすいインターフェースで、ビジネスの成長をサポートしてくれるでしょう。